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喜多歯科クリニックブログ

歯列矯正治療中にクリーニングを受けるメリット。他の医院でも受けられる?

歯列矯正治療中にクリーニングを受けるメリット。他の医院でも受けられる?

徳島県 徳島市 喜多デンタルクリニック
歯科医師・院長 喜多大作

 

歯列矯正は、美しい歯並びを手に入れるための大切な治療ですが、お口の中に装置を取りつけるため、衛生状
態がしっかり保たれるよう特別な口腔ケアが求められます。
矯正器具があることで汚れがたまりやすくなり、日常の歯磨きだけでは不十分な場合があります。そこで大切に
なってくるのが歯科医院での「クリーニング」です。本記事では、歯列矯正中にクリーニングを受けるメリットや注
意点、他の歯科医院でのクリーニングを受けることは可能かどうかについて詳しく解説します。

■矯正治療中のクリーニングは必須!
矯正器具が付いている状態では、普段の歯磨きでは取り除けない汚れがたまりやすくなります。特にワイヤー
やブラケットは固定されており、その周囲にはプラークが付着しやすく、放置すると虫歯や歯周病を引き起こすリ
スクがあります。マウスピース矯正は取り外して歯磨きできるため、ワイヤーブラケット矯正よりもお口の中を清
潔に保ちやすいですが、やはりセルフケアだけでは限界があり、十分とは言えません。
矯正治療中に歯科疾患にならないようにするには、専門的なクリーニングを定期的に受けることが必須です。ク
リーニングは歯科衛生士が専用の器具を使って行うため、セルフケアでは落とせない汚れをしっかり取り除くこ
とができます。矯正治療中は痛みを伴うことも多く、その痛みが悪化しないように歯磨きを手抜きで行ってしまう
ケースも少なくありません。自覚がなくてもこうしたことが続いてしまうと汚れや細菌は確実に蓄積されていきま
す。こういった理由からも、歯科医院でもクリーニングは必須なのです。

■こんな人には特に歯科医院でのクリーニングがおすすめ
✔️子育てや仕事などでゆっくりセルフケアする時間が取れない
✔️ワインやコーヒーなど、着色しやすい飲食物をよく摂取する
✔️人と接する機会が多く、口臭問題が気になる

■矯正中にクリーニングをするメリット
①プラークや歯石の除去で虫歯・歯周病予防
歯列矯正治療中にクリーニングを受ける最大のメリットは、やはり虫歯や歯周病の歯科疾患を予防できることで
す。歯科医院では歯の隙間や歯の溝などセルフケアでは落とすのが難しい細かい箇所の汚れまでしっかり落と
すことができ、歯の蓄積した汚れを効率よく綺麗に取り除いてくれます。また、歯科医院では固定式の矯正装置
を取り外してクリーニングしてもらえるのも大きなメリットです。
②矯正装置自体の清潔さを維持
矯正器具が汚れたままだと、口腔内の菌が繁殖しやすくなります。特にブラケットやワイヤーが付いていると、そ
れらの隙間に食べ物のカスが残りやすくなります。クリーニングを受けることで、器具の周囲も清潔に保つことが
でき、矯正治療中の口腔環境を健全に維持することができます。
③色素沈着を防ぐ
マウスピース矯正の場合は矯正治療と同時にホワイトニングを受けられるものもありますが、固定式の矯正装
置の場合はホワイトニングができません。しかしクリーニングを行うと飲食物による着色汚れをきれいにできるの
で、元の歯の色に近づけることができます。矯正治療を行って歯並びがきれいになっても、色が黄ばんでいたの
では美しくはありません。定期的にクリーニングを受けて着色汚れもしっかり予防しておきましょう。
④歯を強くする
歯科医院でクリーニングを受けるメリットは付着した汚れや細菌を落とせることだけではありません。クリーニン
グの仕上げにより歯の表面はなめらかになり、歯質も強化されます。クリーニングはそのときだけの効果だけで
なく、その後の予防にもつながります。
⑤矯正治療の効果を高める
矯正治療では、歯と歯肉の健康状態が治療の進行に大きく影響します。例えば、歯肉が炎症を起こしている場
合、歯の動きが遅れることがあります。クリーニングによって口腔内を健康に保つことで、治療が計画通りに進
む可能性が高まります。
⑥口臭予防効果
矯正中に口臭を気にする方も少なくありません。原因の多くは、口腔内の汚れや菌の繁殖です。クリーニングを
受けることで口腔内が清潔に保たれ、口臭を予防することができます。これにより、矯正中も自信を持って生活
することが可能になります。
⑦トラブルに気づきやすい
クリーニングを定期的に受けることで、汚れや細菌をきれいに落とせることはもちろん、お口の中を細かく見ても
らえるので、何か違和感やトラブルが起きていたとき、早い段階で気づくことができます。患者様自身も相談する
タイミングができ、早期に対処することができます。

■クリーニングは強制?
歯列矯正治療中のクリーニングは、任意で強制ではないことがほとんどです。歯科医院によってはプランに組み
込まれていることもありますが、基本的には
患者様自身が別途予約を取って行うようになります。その場合は、料金も別途発生します。矯正治療をはじめる
にあたって、担当医にクリーニングと矯正治療を一緒にしてもらえるかを確認しておくのが良いでしょう。歯科医
院によっては、矯正治療の調整日や通院日に、磨き残しを見つけ、クリーニングを提案してくれるところもありま
す。

■矯正治療を受けている以外の歯科医院でクリーニングはできる?
結論から言ってしまうと、矯正治療を受けている以外の歯科医院でもクリーニングを受けることは可能です。た
だし、矯正治療が診療科目にない歯科医院の場合は、固定式の矯正装置を取り外してクリーニングを行うこと
ができないため注意が必要です。歯科医院によっては装置を取り付けたままの状態でクリーニングをしてくれる
ところもありますが、しっかり清掃してもらうのであればやはり装置を取り外してクリーニングをしてもらうのが理
想的です。
継続的にお口の中をチェックしてもらうためにも、矯正治療を受けている歯科医院でクリーニングを受けるのが
最も望ましいです。稀にクリーニングをお断りされてしまうというケースもありますが、そういった場合は、他の矯
正治療を行っている歯科医院にクリーニングのみをお願いしてみると良いでしょう。

クリーニングはどのくらいの頻度で受けるべき?
クリーニングの推奨される頻度は、患者様のお口の中の状態によっても変わってきますが、3ヶ月〜に1回ほど
のペースが理想的です。着色しやすい飲食物をよく摂取する人や、汚れがひどい場合は、1〜2ヶ月に1回と、高
頻度になることもあります。先述したように歯科医院によってはプランに組み込まれていたり、調整日に一緒にク
リーニングをするところもあります。どちらにしても計画を立てやすいように、あらかじめ矯正治療中のクリーニン
グについて確認しておくのがおすすめです。

■まとめ
せっかく矯正治療を受けて歯並びをキレイにしても虫歯になって歯を失ってしまったのでは元も子もありません。
矯正治療中は、お口の中に装置を取り付けているため、どれだけセルフケアを丁寧に行っていても、汚れが
残って蓄積されてしまいます。虫歯や歯周病になってしまうと、矯正治療を一度中断しなければならないことも多
く、そうすると治療期間も延長になります。
そんな事態を防ぎ、虫歯や歯周病のリスクを軽減して歯科疾患から守るためにも定期的に歯科医院でクリーニ
ングを受けましょう。

歯列矯正治療は保険適用になる?適用される症例や治療費負担を軽減する方法

歯列矯正治療は保険適用になる?適用される症例や治療費負担を軽減する方法

 

徳島県 徳島市 喜多デンタルクリニック
歯科医師・院長 喜多大作

歯列矯正は美しい歯並びや正しい噛み合わせを得るための治療ですが、費用が高額というイメージをお持ちの
方も多いのではないでしょうか。
結論から言ってしまうと、歯列矯正治療は保険は適用されず、自費診療です。しかし、特定の症例や条件に当て
はまる場合には、保険が適用されるケースがあります。この記事では、保険が適用される基準や費用負担を軽
減する方法について詳しく解説します。

■歯列矯正はなぜ基本的に自費診療なのか
日本の歯列矯正は、多くの場合「自費診療」として扱われます。これは、美容目的で行われる矯正治療が大半
であることが理由です。例えば、「歯並びを整えて見た目を良くしたい」という治療は、健康保険が適用されませ
ん。そのため、一般的な矯正治療では治療費が高額になる傾向があります。一方で保険適用になる矯正治療
は、治療が必要と医療上判断されるケースに限定されています。例えば、日常生活に支障をきたすような顎の
変形や、先天性疾患に伴う不正咬合などが該当します。これらの症例については、「機能改善」のために不可欠
と判断されるため、保険適用が認められます。

■保険が適用される歯列矯正の条件
では一体、どんな条件の場合に、歯列矯正は保険が適用されるのでしょうか。
条件1. 噛み合わせの異常が先天性に伴うもの
生まれたときからの疾患により噛み合わせの異常がある場合は、保険適用になります。この条件については具
体的に該当する疾患が定められています。
疾患例として、口唇口蓋裂や、ピエールロバン症候群、鎖骨頭蓋骨異形成、筋ジストロフィーなどです。これらの
疾患に伴う矯正治療は、見た目よりも機能改善が先行する目的なので、医療保険の適用が可能です。
ほかのケースについては、日本矯正歯科学会のサイトをご覧ください。
日本矯正歯科学会
条件2. 前歯が3本以上生えてこない
永久歯の前歯3本以上が生えてこなく、埋伏歯開窓術が必要と判断されるときは機能性の問題に該当するので
歯列矯正治療は保険適用になります。
条件3. 顎変形症に伴う噛み合わせの異常
顎変形症に伴う噛み合わせの不正など、骨格性不正が大きい場合は一部医療機関で保険適用になります。自
分の症例が保険適用の対象となるかどうかを確認するには、歯科医院での診断が必要になります。カウンセリ
ングの時点で事前に相談してみましょう。

■保険適用の歯列矯正の流れ
保険適用されるかどうかを確認するには、まず歯科医院でカウンセリングを受けることが必要です。矯正歯科医
や口腔外科医が、保険適用の可能性について詳細に説明してくれます。特定の症例に該当する場合、診断書
の発行や保険申請の手続きが行われます。保険適用を受けるためには、診断書やレントゲン写真などが必要
です。これらの書類を元に医療機関が保険請求を行うため、患者様自身が特別な申請を行う必要は基本的に
ありません。ただし、詳しい手続きについては医療機関に確認しましょう。

■ 自費診療で行う矯正治療費の目安と保険適用時の負担額
歯列矯正治療は基本的に保険適用とならず、自費診療になるので治療費用が高額になります。治療費用は部
分矯正か全体矯正かによっても異なり、どんな種類を選ぶかによっても異なります。歯列矯正治療の費用の相
場を見ていきましょう。
ワイヤー矯正
部分矯正:30〜60万円
全体矯正:60〜130万円
裏側矯正
部分矯正:40〜70万円
全体矯正:100〜170万円
マウスピース矯正
部分矯正:10〜40万円
全体矯正:60〜100万円
※上記の費用はあくまで相場です。全体歯列矯正を行う場合は100万円前後の費用が必要になるケースが多
いため、余裕をもって治療にのぞみましょう。
保険適用が認められた場合、患者様の自己負担額は3割になります。
例えば、治療費が50万円の場合、自己負担は約15万円に抑えられます。外科手術を伴う場合も、手術費用の
大部分が保険でカバーされるため、経済的な負担を大幅に軽減できます。

■保険適用になる歯科医院の探し方
保険適用の矯正治療を受ける場合は、保険診療に対応している医療機関を選ぶ必要があります。すべての歯
科医院が保険適用の矯正治療に対応しているわけではないため、事前に問い合わせることが重要です。保険
適用で歯列矯正治療を受けたい場合は、以下のような方法で歯科医院を探してみてください。
1.地方厚生局の公式サイトにアクセス
2.地方厚生(支)局を選択する
3.「施設基準届出受理医療機関名簿」と入力
4.住んでいる地域の「届出受理医療機関名簿」を開く
5.受理番号の項目に「矯診」「顎診」と記載された医療機関を探す
「矯診」と記載されている医療機関→咬合異常の保険診療に対応
「顎診」と記載されている医療機関→顎変形症の保険診療に対応

■自費診療でも歯列矯正の費用を抑える方法
自費診療でも治療費用を軽減する方法があります。
①医療費控除を使う
歯列矯正治療は基本的に医療費控除を使うことができます。医療費控除は、1月1日から12月31日までの1年
間に支払った医療費が高額となった場合、所得税で控除が受けられる制度です。条件は総所得金額が200万
円以上の場合は、年間10万円以上の医療費支払いで控除適用、総所得額が200万円未満であれば、総所得
金額の5%分の金額が控除対象となります。保険金などを受け取った場合、その額を差し引いて計算する必要
があります。詳細は国税庁のサイトをご確認ください。
なお、1年間に支払った医療費なので、歯科医院以外で支払った医療費も含めて計算できます。治療するため
に必要だった薬代や公共交通機関利用料金なども含まれるため、明細書や領収書はしっかり保管しておくよう
にしましょう。
②分割払いを利用
クレジットカードの分割払いを利用することで、一度に大金を払う必要がなくなるため、支払いの負担を減らせま
す。分割払いは、後から自分で設定できるほか、ポイントも貯まります。
③デンタルローンの活用※審査あり
歯列矯正治療を行っている歯科医院の多くではデンタルローンを導入しています。デンタルローンを利用できれ
ば、治療費を24回分割などで支払うことができるので、月々の支払い負担を軽減させたい場合におすすめの手
段です。

■まとめ
歯列矯正治療は、一部の条件を除き保険適用外で、一般的に自費診療になります。保険が適用されるかどうか
の詳細については、治療を受ける歯科医院の歯科医師に確認するようにしましょう。保険適用外の場合でも、医
療費控除分割払い、デンタルローンなどを利用することで、治療費用の負担を軽減できます。経済的な負担を
減らす工夫をしながら、理想の歯並びを手に入れましょう。
また、保険適用が認められた場合でも、使用する矯正装置によっては追加料金が発生することがあります。例
えば、審美性の高い装置(セラミックブラケットやマウスピース型矯正装置)は保険適用外となる場合がありま
す。こちらも併せて確認しておきましょう。

矯正の歴史〜10年前と今の矯正の違いは?〜

近年受ける人も増えている歯列矯正治療ですが、いつからどのようにしてはじまったのかをご存知ですか?最
近では痛みが少なく装着時も目立たないマウスピース矯正なども主流になってきていますが、実はマウスピース
矯正が普及してきたのは最近のことです。デジタル技術の進化と共に歯列矯正治療もここ10年で大きな変化を
遂げてきています。
本記事では、歯列矯正治療の歴史についてお話ししながら10年前と現在の歯列矯正治療について解説しま
す。

■歯列矯正の歴史
歯列矯正治療の歴史は遡ると非常に古く、古代エジプトのミイラからは、歯を整えるための装置が見つかってい
ます。古代ローマやギリシャでも、歯の位置を整えるためのさまざまな方法が試みられていました。こうした早期
の試みは、現代の矯正治療の基盤を築くものでした。19世紀になると、歯科矯正はより体系的に研究され始
め、特にアメリカの歯科医師エドワード・ハワード・アシュトンは、金属ワイヤーを使用した矯正装置を開発し、歯
列矯正の技術を大きく進歩させました。この時期から、歯列矯正は専門の分野として確立され、様々な装置が
登場しました。
そこから20世紀に入ると、矯正技術は急速に進化します。特に、セラミックブラケットや裏側矯正といった目立た
ない矯正装置が登場し、多くの患者様に支持されるようになりました。また、矯正治療に対する人々の興味や理
解も深まり、より多くの人々が治療を受けるようになりました。

■10年前の歯列矯正治療
10年前、歯列矯正治療はまだ従来の金属製のワイヤー矯正が主流でした。これらの装置は歯に強い力を加え
効率的に歯を動かすことができるため、期待した効果を得られますが、痛みも強く見た目が気になるというのが
難点でした。実際に見た目や痛みに悩む患者様が多く、特に若い人には敬遠されることがありました。矯正装置
の種類としては、金属ブラケット、セラミックブラケット、裏側矯正といった選択肢がありましたが、いずれも装置
の装着や調整が必要で、患者様の負担が大きいことが問題とされていました。さらに、治療期間も長く、何年も
かかることが一般的でした。こういった理由から歯列矯正治療に興味があってもなかなか踏み出せない人も多
く、ハードルの高い治療だったのです。

■現在の歯列矯正治療
①マウスピース矯正の普及
近年、マウスピース矯正が急速に普及しています。特に「インビザライン」は多くの患者に支持されています。マ
ウスピース矯正は、透明なマウスピースを使用した矯正法で、痛みもほとんどなく目立たないことから人気があ
ります。患者様は、日常生活をいつも通りに送りながら矯正治療を行うことができるため、心身の負担が軽減さ
れます。マウスピース矯正は、装置の着脱が簡単で、食事や歯磨きも従来の矯正装置に比べて容易です。その
ため、特に若い世代や忙しい社会人にとって、手軽に治療を受けられる選択肢となっています。

【マウスピース矯正のメリット】
✔️ワイヤー矯正に比べて痛みがない
✔️透明なので装着していても目立たない
✔️取り外しできるので口腔ケアがしやすい
✔️食事制限がない
✔️治療のゴールをイメージしやすい
【マウスピース矯正のデメリット」
✔️すべての症例に適応できるわけではない
✔️1日20〜22時間以上の装着時間が必要になる
✔️お手入れや装着時間など自己管理が必要
✔️治療期間が長くなることがある

②デジタル技術の進歩
デジタル技術の進化も、矯正治療に大きな影響を与えています。現在では、3Dスキャンを用いて患者様の口腔
内のデータを迅速に取得することが可能になりました。このデータを基に、治療計画をシミュレーションし、具体
的な治療の流れを患者様に提示することができます。これにより、患者様は自分の治療がどのように進行する
のかを視覚的に理解することができ、安心感を得られます。さらに、CAD/CAM技術の導入により、矯正装置を
より正確に作成できるようになり、フィット感も向上し、治療の効果が高まります。患者様はより快適に矯正治療
を受けられるようになっています。

■デジタル技術の進化とマウスピース矯正
【進化したデジタル技術】
・3Dスキャン
従来の印象材を使った型取りに代わり、口腔内を高精度でスキャンすることができる3Dスキャナーが普及。口
腔内のデータを迅速かつ正確に取得可能。

・デジタルシミュレーション
3Dデータを基に、治療の進行や結果をシミュレーションするソフトウェアが登場。治療前に自分の歯がどのよう
に動くかを視覚的に確認可能。

・CAD/CAM技術
コンピュータ支援設計(CAD)およびコンピュータ支援製造(CAM)技術により、矯正装置を正確に設計・製造で
きる。カスタマイズされた装置を迅速に作成可能。
上記のようなデジタル技術の進化は、マウスピース矯正にも大きな影響を与えています。デジタルスキャンに
よって得られたデータを用いて、患者様一人ひとりに合った精密な治療計画を立てることができるので治療の精
度が向上し、より短期間での効果的な矯正が可能になります。また、CAD/CAM技術による製造で、装置の
フィット感が向上し患者様も快適な着用感が得られます。デジタルシミュレーションが可能になったことで治療前
に予想される結果を患者が確認できるため、治療に対する不安が軽減され、患者は自分の進捗を把握しやすく
なって治療前と治療後のギャップもなくなります。

■10年前と今の矯正の違い
・治療の選択肢と自由度
10年前に比べて、現在の矯正治療には多くの選択肢があります。マウスピース矯正やデジタル技術の導入に
より、患者は自分に合った治療法を選べるようになりました。これにより、矯正治療がより身近なものとなり、多く
の人が治療を受けることができるようになったのです。

・患者様への負担の軽減
現在の矯正治療は、患者への負担が大幅に軽減されています。マウスピース矯正やデジタル技術の進歩によ
り、装置の装着が簡単で、通院の頻度も減少しました。治療がより快適になったことで、患者が治療を続けやす
くなっています。

・矯正治療の成功率と予測精度の向上
デジタル技術の進化により、治療の成功率が向上し、予測精度も高まっています。これにより、患者はより安心
して治療に臨むことができ、目標とする結果を得られる可能性が高まっています。

■まとめ
矯正治療は、古代から現在までの長い歴史を経て、飛躍的に進化してきました。特に、10年前と比べて、現在
の矯正治療は患者様にとってより身近なものとなり、快適で多様な選択肢も増えています。マウスピース矯正の
普及やデジタル技術の進歩により、矯正治療はますます身近なものとなっていくでしょう。歯科医師と相談しな
がら自分に合った矯正治療を選び、理想とする口元を手に入れましょう。
当院では患者様一人ひとりのご要望やお悩みをお聞きし、ライフスタイルや予算、症例を総合的に考慮したうえ
でより適した方法をご提案させていただきます。歯列矯正治療をお考えの方はぜひ一度当院にご相談ください。

妊娠中の⻭科矯正はNG?もし矯正中に妊娠が発覚したら中断?

妊娠中は心身ともに変化が激しく何が起こるかわかりません。歯列矯正治療をお考えの方のなかには「妊娠中
でも矯正治療を受けられるの?」「赤ちゃんへの影響はある?」「治療をすでにはじめていて妊娠がわかったらど
うすればいい?」と不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では妊娠中の歯列矯正治療について、気になる疑問にお答えしつつ注意点などを詳しくお話しします。
歯列矯正治療を検討中の方も、現在検討中の方もぜひ参考にしてください。

■妊娠中でも歯列矯正治療は受けられる
結論から言ってしまえば、妊娠をしていても歯列矯正治療を受けることは基本的に可能です。しかし冒頭でも説
明したように、妊娠中は身体の変化やホルモンバランスの影響が激しく、治療に影響を与えることがあるため、
注意が必要です。ここからはその注意点についてより詳しく見ていきましょう。

■妊娠中に歯列矯正治療を受ける場合の注意点

①レントゲン検査は極力避ける
歯列矯正治療を行う際は細かい治療計画が立てられますが、治療計画を立てる際も治療計画が順調に進んで
いるか確認するためにもレントゲン検査が必要になります。適切な治療を行うために欠かせない検査ではありま
すが、妊娠中はレントゲン検査は極力避けるのが望ましいとされています。もちろん防護用エプロンも装着しま
すし、口腔内を撮るレントゲンはお腹からも離れているので影響はほとんどないと言われていますが、安全を最
大限考慮するのは大切なことです。
歯科医院によっては妊娠中の患者様にはレントゲン撮影はしないというところもあります。レントゲン撮影をする
時期を避けて治療を行えるのであれば問題はありませんが、妊娠時期とレントゲン撮影を行う時期が被る際は
あらかじめしっかり歯科医院に相談するようにしてください。

②抜歯の時期に気を付ける(麻酔)
歯列矯正治療を行う際、はじめに抜歯が必要になることがあります。抜歯が必要な場合は治療がはじまる前に
行われますが、この段階で、妊娠している場合は注意が必要です。抜歯という行為が直接胎児に与える影響は
ほとんどなく、服用する薬剤も胎児への影響が少ないものが処方されますが、局所麻酔が必要になることや、悪
阻(つわり)のことも考慮すると、薬剤の服用もなるべく避けておくのが望ましいです。悪阻の程度は人によってさ
まざまですが、心身への負担が大きくなってしまう可能性が高くなります。もしも抜歯が必要だとわかった場合
は、安定期以降にスタートするのが望ましいでしょう。妊娠中だということをしっかり伝え、歯科医師と一緒に抜
歯の時期を決めましょう。

③歯科疾患の予防に注力する
妊娠中は女性ホルモンが急増するため歯周病原因菌が増えたり唾液の分泌量が減少し、歯科疾患のリスクが
高くなります。特に歯周病には要注意です。妊娠中に歯周病になってしまうと、早産や低体重児出産のリスクが
高くなってしまいます。さらに妊娠中に歯列矯正治療を行うとなると、固定式の矯正装置を選択した場合、口腔
ケアも難しくなるため、予防は念入りに行う必要があります。

④矯正器具の選び方に注意する
矯正器具の種類はさまざまで、大きく分類すると固定式と取り外し式のものがあります。固定式の矯正装置は
器具に食べかすや細菌が溜まりやすく、ケアもしづらいですが、取り外しできるマウスピース矯正は、お手入れ
をする際に外していつも通り歯磨きができるので、比較的ケアがしやすいのが特徴です。とはいえ、マウスピー
ス矯正では治せない症例もあるので、歯科医師としっかり相談して決めることが大切になります。

■矯正治療中に妊娠が判明したらどうする?
矯正治療中に妊娠が判明した場合、まず最初にするべきことは、担当医にしっかり相談することです。妊娠初期
は特に体調の変化が激しく、つわりなどの影響で通院が難しくなることがあります。また、ホルモンの変化が歯
や歯茎に影響を及ぼし、痛みや不快感が増すことも考えられます。
・妊娠初期の注意点
妊娠初期は流産のリスクが高い時期でもあるため、体をできるだけストレスから守ることが大切です。矯正治療
中の痛みや違和感がストレスになることがあるため、歯科医師と相談しながら、治療計画の見直しを検討する
必要があります。
・安定期に入ったら
妊娠中期(安定期)に入ると、体調が安定しやすくなるため、治療を再開することが可能な場合が多いです。こ
の時期は、通常通りの通院ができる場合が多く、矯正治療を続けることが比較的容易になります。

■矯正治療の中断が必要になる理由妊娠中に矯正治療を中断するかどうかは、治療の進捗や患者様の体調によって変動するため、産婦人科の担
当医と歯科医師としっかり相談して決めることが大切ですが、下記のようなケースでは中断になります。

①身体の変化が大きくストレスが大きい
妊娠によるホルモンバランスの変化が、歯や歯茎に影響を与えることがあります。特に、妊娠中は歯茎が腫れ
やすく出血しやすくなるため、矯正装置が刺激を与えることで痛みを感じることがあるのです。このような症状が
強く出た場合は、治療を一時中断することが推奨されます。

②免疫力の低下がみられ通院も難しい
妊娠中は免疫力が低下しがちです。口腔内の健康を保つためには、感染症のリスクを減らすことが重要です。
矯正装置によってお口の中の環境が変わると、感染症のリスクが高まる可能性があります。特に妊娠後期には
出産に向けて体調が変化するため、通院が難しくなることも考慮しなければなりません。何よりも大切なのは患
者様の健康状態です。妊娠の進行状況に基づいて治療を続けるか中断するかを判断します。必要に応じて治
療計画を見直し、新しいプランを立てていきます。

■妊娠中に行うべきケア
妊娠中は、口腔ケアに特に気を配る必要があります。妊娠に伴うつわりや食欲の変化により、食生活が不規則
になりがちですが、栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。妊娠中は、歯磨きやフロスを怠ら
ず、毎日の口腔ケアを徹底しましょう。特に、妊娠中は歯周病のリスクが高まるため、早期発見と予防が重要で
す。もし歯茎が腫れたり出血したりする場合は、すぐに歯科医師に相談することをおすすめします。妊娠中は、
そうでない人よりも定期的な歯科検診を受けることが重要になります。

■まとめ
いかがでしたか?妊娠中の歯科矯正治療についての理解が深まったでしょうか。妊娠は大きなライフイベントで
あり、身体にさまざまな変化が起こります。妊娠をしていても歯列矯正治療を受けることが可能ですが、何よりも
大切なのは、自分と胎児の健康です。
歯科医師との相談を通じて、自分の状況に合った適切な判断を行うようにしましょう。当院では患者様ひとりひと
りのご要望やお悩み、状況をしっかりお聞きした上で、より適した治療をご提案させていただきます。歯列矯正
治療を検討中の方はぜひ一度当院にご相談ください。みなさまのご来院を心よりお待ちしております。

⻭列矯正治療中の食事はどうなる?野菜不足にならないおすすめの⾷事

歯列矯正治療は、見た目や噛み合わせ、歯並びなどお口の中の機能を改善するためにとても有効な治療方法
です。しかし、歯列矯正治療を検討している人のなかには、痛みや食事制限に関する不安を抱えている人もたく
さんいらっしゃいます。日常生活がどう変わるのかをあらかじめ知っていると治療前と治療後のギャップも少な
く、ストレスのない状態で治療を受けられます。
本記事では、歯列矯正治療中に気を付けるべき食事のポイントや、野菜不足を解消するためのおすすめのメ
ニューやレシピを紹介します。歯列矯正治療中でも健康的な食生活を維持するために、ぜひ参考にしてみてくだ
さい。

■矯正器具の種類による食事制限の違い
矯正器具の種類によっても食事制限の度合いは異なります。ブラケットワイヤー矯正のように固定式の装置の
場合は取り外しができないため食事制限が厳しいですが、自由に取り外しができるマウスピース矯正は食事中
に取り外しできるので食事制限はほとんどなく、治療前と同じように食事を摂ることができます。

■矯正治療中の食事制限
①硬いものや歯ごたえのある食べ物
歯列矯正治療中は、食事にいくつかの制限がかかることがあります。一般的に硬い食べ物は避ける必要があり
ます。ナッツ、硬い肉、キャラメル、硬いキャンディーなどは、矯正器具に影響を与え、痛みを引き起こす原因と
なります。これらの食材は、歯や矯正器具に負担をかけるだけでなく、虫歯のリスクを高めることにもつながりま
す。治療中に虫歯になってしまうと歯列矯正治療を中断して治療を受ける必要があるため、歯科疾患には十分
注意しましょう。
②粘着性のある飲食物
歯列矯正治療中は、粘着性のある食べ物も避けるべきです。これらは矯正器具に絡まりやすく、器具の損傷や
歯の位置ずれを引き起こすことがあります。具体的には、キャラメルやグミ、粘り気のある餅などです。
③酸性の強いものや刺激の強い飲食物
刺激物や酸性の強い飲食物にも注意が必要です。歯列矯正治療中は、お口の中が敏感になりやすいので、辛
いものや酸っぱいものはなるべく控えるのがおすすめです。これらを控えることで、お口の中の不快感を軽減
し、快適に食事を楽しめます。
④繊維の多い食べ物
ねぎやえのきなど、繊維の多い食べ物は矯正器具に絡まりやすいので食べる際は切り方や調理方法に注意
し、食べたあとのケアも十分に行う必要があります。

■歯列矯正治療中の野菜不足のリスク
矯正治療中に気を付けるべき大きなポイントは、野菜不足です。食事制限によって野菜を摂る機会が減ると栄
養素が不足し、さまざまな健康リスクを引き起こす可能性があります。特に、免疫力の低下や疲労感、さらには
歯や骨の健康にも悪影響が及んでしまうことがあります。野菜には、体に必要な栄養素が豊富に含まれており、
ビタミンA、C、Kや、カルシウム、マグネシウム、食物繊維などがその代表的ですが、これらの栄養素は、体の
機能をサポートするだけでなく、お口の中の健康にも必要な栄養素です。なかでもビタミンCは特に重要です。歯
列矯正治療中に、野菜不足を解消するためには、野菜の調理方法を工夫して、意識的に食事に取り入れること
が必要です。

■歯列矯正治療中に食べたいおすすめの野菜料理
歯列矯正治療中でも食べやすく、栄養豊富な野菜料理をいくつか紹介します。
・蒸し野菜
蒸し野菜は、栄養が逃げにくく柔らかく仕上がるためのおすすめの食べ方です。例えば、ブロッコリー、カリフラ
ワー、人参などを軽く蒸し、オリーブオイルや塩、胡椒でシンプルに味付けするとヘルシーでおいしくいただけま
す。色とりどりの野菜を使えば、彩りもよくなり食欲をそそります。
・ピューレ状にした野菜
野菜をピューレ状にすることで食べやすさは格段に増します。例えば、ほうれん草やかぼちゃを茹でて、ブレン
ダーで滑らかにします。これをスープに加えたり、パスタのソースとして使うと、栄養をバランスよくしっかり摂るこ
とができます。小児矯正を受けている子どもにもおすすめです。
・スムージーやジュース
野菜をスムージーやジュースにして飲むのもおすすめです。スムージーやジュースは忙しい朝でも簡単に野菜
を摂れます。ほうれん草や小松菜をベースに、バナナやリンゴを加えることで甘みも出て飲みやすくなります。お
好みでヨーグルトや豆乳を加えれば、さらに栄養価もアップします。
・スープや煮込み料理
野菜をたっぷり使ったスープや煮込み料理は栄養価が高く、野菜も柔らかくなっているので飲み込みやすいの
が特徴です。例えば、トマトベースのミネストローネや、根菜をたっぷり使ったおでん、またはポトフなどがおすす
めです。特に寒い季節には体も温まり、一石二鳥です。
野菜と一緒に魚や豆腐などを一緒に摂取するのもおすすめです。柔らかく調理できるうえに栄養も豊富です。焼
き魚や煮魚はもちろん、豆腐を使った味噌汁や、豆腐ハンバーグもおすすめです。これらの調理方法を毎朝の
習慣にすることで、野菜を意識的に摂取することができます。

■具体的な食事のアイデア
忙しい日々の中で、栄養をしっかり摂るための具体的な食事メニューをご紹介します。参考にして、日々の食事
を工夫してみてください。

【朝食】
● スムージー(ほうれん草、バナナ、ヨーグルト/小松菜、リンゴ、ヨーグルト)
● ピューレ状のかぼちゃを使ったパンケーキ
● フルーツヨーグルト(バナナ、キウイなど)
● オートミールとフルーツ
● 卵焼きとご飯

【昼食】
● 野菜たっぷりのスープ(人参、玉ねぎ、キャベツなど)
● 野菜入りオムレツ(ほうれん草、パプリカなど)
● 魚のフライ(柔らかい白身魚)と野菜サラダ(柔らかい野菜)
● クリームシチュー(鶏肉、じゃがいも、にんじん、ブロッコリー)
● 魚の刺身(柔らかい種類)
● 野菜たっぷりのカレーうどん
● サラダとパン(柔らかいパンを選ぶ)

【夕食】
● 魚の煮付け(鯖や鮭など)と蒸し野菜(ブロッコリー、カリフラワー)
● 煮込みハンバーグとサラダ(トマト、きゅうり、レタス)
● カレーライス(柔らかい野菜を使用)
● 豆腐の味噌汁とおにぎり
● パスタ(ピューレ状の野菜ソース)
● おでん(大根、卵、豆腐、こんにゃく)
● クリーミーなパスタ(柔らかい野菜入り)
このように、毎日異なる食材を工夫して取り入れることで、飽きずに栄養を摂ることができます。

■食事のあとの口腔ケアも忘れずに
食事を摂ったあとは口腔ケアを怠らないようにしましょう。歯磨きはもちろん、デンタルフロスやマウスウォッシュ
などを活用して食べかすや細菌が残らないように丁寧にケアを行うことが大切です。また、歯科医院にも定期的
に通い、専門的なアドバイスやプロフェッショナルケアも受けることでお口の中の健康を維持することができま
す。
■まとめ
歯列矯正治療中は、食事制限もあるため食事に対する工夫が求められますが、栄養バランスを保ちながら飽き
ずにおいしく食べることは可能です。野菜は不足しがちになるので、野菜を意識的に摂取するようにして、健康
を維持し治療もスムーズに進めるようにしましょう。
心地よい食事は、栄養バランスを確保できるだけでなく、ストレスを軽減することにもつながります。歯科医師か
らアドバイスをもらいながら治療中も快適な生活をおくれるようにしてください。